私が開院した理由
突然の出来事・・・
布団で寝ようと、膝を曲げてしゃがんだ瞬間に「ブグチッ」
という鈍い音とともに膝にに激痛が走りました。
バスケットボールをしていた私は幾度となく膝の屈伸や
しゃがみこんだ瞬間に同じ激痛を繰り返しました。
このままではまずいと思い病院へ行きました。
地元の整形外科での診断は半月板損傷の疑いでした。
電療や薬、包帯をまかれリハビリをすること
4~5か月は信じて通いました。
しかし、しゃがんだ際の激痛は全く変わることなく続きました。
先の見えない迷路
変化のない症状に苦しみながら、良い病院という
噂を聞いてはたくさん伺いました。
MRI検査なども行いましたが原因はわからないとのこと。
残された道は内視鏡による手術でした。
何をどうするのかも原因もわからずに手術をすすめられても
まだ中学生の私にとって、そこにあるのは不安と恐怖だけでした。
当時の私には
バスケットボールが続けられるのか?
それ以前に元のように身体が動かせるのか?
もともと運動が得意だった私にとっては、身体が動かせないことに
関する悔しさや不安は、今になって考えてみても辛い経験でした。
バスケットボールには筋力トレーニングなどを続け、何とか
復帰しましたが、深くしゃがむことによる激痛は続きました。
そして、高校2年生の夏にバスケットボールでインターハイに
出るという夢をあきらめざるをえませんでした。
将来に悩み、新たな道が!
その後、私は高校を卒業後、4年制大学へ進学しました。
よくありがちな、将来何をしてよいのかわからない若者だった
私は、とにかく「やりがいのある仕事」がしたいという
気持ちで職業辞典や資格の本などを読み漁りました。
そんな折に、素晴らしい出会いがありました。
自然なオーガニックレストランを営む方との出会いでした。
その方は「食とは人を良くするもの」という信念をもって
仕事に取り組む方でした。
その後ろ姿にあこがれて、私なりに考えました。
「人を良くする仕事・・・・」
私には痛みにより夢をあきらめた経験があり、当たり前に
感じている健康を大切に過ごすことの意味が頭をよぎりました。
以前から手に職をつけるという意味で治療家という
仕事に興味があったのも私の想いに火をつけました。
そして、資格の本で知識を蓄積していた為(笑)翌日には
柔道整復師の学校の資料請求を猛烈な勢いでやっていました。
昼は修行・夜は学校の日々
大学卒業後に都内でも屈指の伝統校「東京柔道整復専門学校」に
無事入学することができました。
それから3年間は記憶に遠いくらい忙しい日々でした(笑)
朝は5時に起きて練馬区まで2時間の通勤を経て、朝から夕方まで修行をします。
夕方から夜まで国家資格の授業を受けます。
それから夜中まで国家試験の自習をします。
日曜日は朝2時頃おきてサーフィンに行きます。
こんな毎日を楽しみながら過ごせた経験が今の自分の礎です。
今思い出すと気分が悪くなるくらいの忙しさです(笑)
江東区屈指の整形外科に入職・大きな気づきを得る
その後、国家資格を取得し、先端医療を知るべく整形外科に就職ました。
朝は7時半から夜は9時まで、休憩が15分、1日患者数300人
という過酷な修行の末様々なことを学びました。
そこで驚いたのが病院の治療で治らない慢性の痛みで悩んでいる方の多いことでした。
横浜の整骨院の分院長になる
整形外科での経験をかわれた私は、横浜の整骨院に転職し
28歳の時に分院長を任されました。
それから実際の治療の現場に入ったのですが、整形外科で得た知識が
これほどまで臨床で通用しないのかという大きな壁にぶつかりました。
目の前の痛みやつらい症状で悩む方の期待に
まったく応えられない自分がいました・・・
整形外科での経験もありプライドもあったのでショックでした。
それからが治療家人生の本当のスタートだったのだと思います。
一日一冊の本を読みました。学べる治療法や知識は貪欲に学びました。
素晴らしき出会い
当時、交通事故によるムチウチのつらい症状で悩んでいた際に
アクティベータメソッドの治療技術のセミナーに参加しました。
セミナーの時にインストラクターの先生が治療をしてくれたのですが
帰り道にとても身体が軽くなり首も楽になっている自分に気づきました。
アクティベータメソッドの考え方は、私にとって、まさに目から鱗でした。
その後、さらに深い広い領域を治療対象にすべく
「心身条件反射療法」を学ぶなどたくさんの先生方の
ご指導で治療家としての幅を広げ続けることができています。
また、TMSジャパンの長谷川先生の慢性疼痛に対する
世界的な最新情報を知ることで、
今までの「構造のみが痛みの原因」であるという考え方から、
「機能的(動き)」「社会・心理的要因(脳の学習)」からくる
痛みについての知識が深まり、自らの取り組みに確信が持てました。
変わりゆく時代の、変わりゆく医療に本質を追究する
私たちが生きている現代は変化がとても速い時代です。
それは、情報量の増大によってそうなっていると思います。
ただ、人間の本質は果たしてそんなに変化するものでしょうか?
私は治療の仕事や医療の仕事は、変わりずらい人間の
本質に寄り添う仕事だと考えています。
あなた自身が自分をゆっくりじっくり見つめることも大切です。
自分を見つめなおすと心が痛いこともあるでしょう。
そんなときに私はサポートできる存在になりたいと考えています。
そのために、
・セミナーや練習会で技術を磨き
・本を読み知識をたくわえ
・坐禅をして人間力を鍛え
・心理学を学び心を知る
そんな努力は惜しまず継続しています。
「人を良くする仕事」から「世の中が良くなってくれる仕事」
そんな最初の想いが広がるように、これからも
努力していきたいと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。